LINE Payなどのキャッシュレス決済では、知らない間に他人に不正利用されるというリスクが潜んでいます。
ほとんどのキャッシュレス決済サービスで不正利用などのトラブル被害にあった場合は、補償を受け付けてくれる期間が設定してあります。
そのためキャッシュレス決済を利用する際は、還元率やキャンペーンなどのサービス内容だけでなく不正利用の被害にあった場合の補償内容や対応方法についても知っておくことが重要です。
便利さやお得さにだけ目が行きがちではありますが、リスク管理の第一歩は補償内容や不正利用時の対応方法を知ることです。
そこで、今回はLINE Payの補償内容についてご紹介します。
LINE Payの補償内容
LINE Payは不正利用の被害に対して一定の補償を受けることができます。
- 1事故あたりの補償限度額は10万円まで
- LINE Moneyアカウントの場合は補償限度額の引き上げも検討してくれる
まず、様々な理由による1回の事故あたりの補償金額の上限は原則10万円までとなっています。
ただし、LINE Moneyアカウントであれば利用上限額が10万円以上であるため、被害状況などを鑑みて個別で補償上限額の引き上げを検討してくれるそうなので多少はフレキシブルな対応をしてもらえます。
LINE Moneyアカウントとは?
LINE Payには、
- LINE Cashアカウント
- LINE Moneyアカウント
2種類があります。
本人確認を行っているかどうかでどちらのアカウントに分類されるかが決まります。
LINE Moneyアカウントは銀行口座を登録することで本人確認が済んでいるアカウントになります。
LINE Moneyアカウントであれば送金や出金機能も使えて便利ですが、補償内容についてもLINE Cashアカウントよりも優遇されます。
本人確認が済んでいるということは、仮に不正利用の被害にあった場合、アカウントのユーザーが被害にあっていることの証明になります。
そのため、補償上限金額については柔軟に対応してくれるということでしょう。
場合によっては10万円を超える不正利用についても補償が受けられる
LINE CashアカウントであってもLINE Moneyアカウントであっても、原則としては10万円を限度とした補償になります。
LINE Cashアカウントは支払いの月間限度額が10万円ですので、10万円の補償があれば支払い上限額まで不正利用されたとしても補償ほ範囲内に収まります。
しかし、本人確認済みアカウントであるLINE Moneyアカウントは利用限度額が100万円に引き上げられますので、補償限度額である10万円よりもはるかに大きな金額の不正利用被害が起こり得るため、10万円の補償では足りなくなる可能性があります。
このため、LINE Moneyアカウントに限っては、10万円を超える被害の場合については個別に補償上限額の引き上げを検討してもらうことが可能となります。
不正利用の補償期間は30日まで
不正利用の補償はあるものの、不正利用被害の補償申請には期間が設けられています。
LINE Payの場合は補償期間は30日となります。
補償期間内で不正利用被害の申請をして対応しなければ補償を受けることができなくなります。
つまり、1ヶ月以上を遡って補償の申請を行うことはできないということ。
不正が発覚したら迅速に対応する必要があります。
LINE Payでは利用する度にLINEで記録・通知してくれますし、過去の利用履歴も確認することができます。
そのため、不正利用についてはほぼリアルタイムで確認・気づくことが可能ですので補償期間内での対応はそれほど難しい話ではないためご安心ください。
不正利用の原因によっては補償の対象外となるケースもある
不正利用とは、第3者により意図せずLINE Payの残高が利用されることを意味します。
これに該当する場合は補償の対象となりますが、ユーザー自身の過失などが認められた時は補償されないケースもあるので注意が必要です。
自分の知らない間、見ず知らずの人が勝手に自分のLINE Pay残高が使用されたことを証明できれば、基本的には補償を受けることができますので安心してください。
補償の対象となるケース
補償の対象となるケースは、
- 突然知らない利用履歴が届く
- 不正ログインを知らせる通知が来たりと自分の意図しない使用方法が行われた場合
- スマートフォンを紛失してLINE Payを使用された場合
などは補償の対象となります。
しかし、正しいLINEの使用方法を行っていないと補償の対象とならない可能性があります。
例えば、
- IDやパスワードを予め友人などに伝えていて、自分以外の人に自分のIDでログインさせている
- 自分のミスで知らない相手に送金を行ってしまった
などのユーザー自身に過失のあるケースでは補償を受けることは難しくなります。
あくまで正しい使い方をし、自分の過失がない場合に限り補償を受けることできると覚えておいてください。
補償を受けるにはどうすれば良いのか?
起こってほしくはありませんが、ご自分のアカウントでLINE Payの不正利用の被害にあってしまい、不正利用に対する補償を受けたい場合には次の手順で対応してください。
警察に不正利用の被害を報告する
まずは警察に被害を届け出ましょう。
問い合わせにも記載されていますが、不正補償を受けるためには警察へ届け出が必要です。
LINE Payの不正利用はLINE Payを通した盗難と考えれば警察への連絡は自然な流れですよね。
LINEの問い合わせフォームから報告
警察への届け出が済んだらLINEの問い合わせフォームから被害の状況を細かく説明しましょう。
警察への届け出や自身のLINE Pay利用記録などは、問い合わせフォームで添付して連絡しましょう。
補償の可否や金額の詳細などは、すぐには決まりませんので後日詳細を詰めることになります。
不正使用が疑われる明細はLINEの履歴から見ることができますので、スクリーンショットを撮るなどして警察への届け出書類と同じように添付できるようにしておきましょう。
LINE Payでは補償の内容を個別に判断していきますので、補償に少し時間を要することもありますが、ほとんどのケースで補償の対象となりますのでその点は安心できます。
補償があるからといって安心してはダメ
LINE Payに限らず、キャッシュレス決済を利用するのであればそれぞれのサービスでどのような補償が用意されているかを知ることが大事です。
補償内容を把握すれば利用者にとっての安心材料になります。
しかし、不正利用の被害にあったとしても補償制度のおかげで自分の懐は痛まない、といった具合に補償制度にあぐらをかいて不正利用を防止するためのセキュリティ意識がなくなってしまっては本末転倒です。
不正利用の被害にユーザー自身の過失がある場合は補償がおりないケースもありますので、日頃からユーザー自身でアカウント管理・セキュリティ管理に注意を払っておくべきです。
特定されやすいパスワードは避ける、不正ログインが行われた場合はすぐにパスワードを変更するなどの対策をきちんと行っておくようにしましょうね。
LINE Payのセキュリティ対策や不正利用時の対応方法
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