2019年現在、日本で一般的なキャッシュレス決済といえばやはりクレジットカード払いですよね。
プリペイドカードやデビットカードもキャッシュレス決済の方法として考えられますが、クレジットカードに比べればはるかに低い普及率です。
そんな中、2018年はキャッシュレス決済元年と名付けてもよいくらいの存在感を示したのがスマートフォンを用いたキャッシュレス決済です。
特に存在感を示したのが100億円キャンペーンで知名度をあげたPayPayです。
今回はクレジットカードやプリペイドカード、デビットカードよりもPayPayがどれくらい使いやすいのかを例に、スマホを用いたキャッシュレス決済の可能性についてまとめます。
電子決済とカード決済の支払い方法の違い
お買い物の支払いをカードで決済する場合、
- クレジットカード
- プリペイドカード
- デビットカード
のいずれかの方法で決済を行います。
支払い方法を分類するとクレジットカードとデビットカードのグループとプリペイドカードで異なります。
ここでは電子決済=スマートフォンを用いたキャッシュレス決済として話を進めますね。
クレジットカードとデビットカードの支払い方法
クレジットカードでの支払いをしたことがないというかたはあまりいないかと思いますが、デビットカードになるとそもそもカード自体を持っていないという方が多いのではないかと思います。
海外ではデビットカードがかなり普及していますが、日本ではほとんど普及していないといってもいいくらいですからね。
- クレジットカード:利用代金をあとで支払う後払いのカード
- デビットカード:決済すると代金が即時に口座から引き落とされる預金口座と紐づけられたカード
クレジットカードとデビットカードでは支払いの時期がことなります。
クレジットカードでは後払い=翌月以降の決済となりますが、デビットカードでは即時決済なので紐づけられた口座からすぐに引き落とされます。
このクレジットカードとデビットカードの2つのカードは決済時には、
- サイン
- 暗証番号の入力
が求められます。
コンビニでのお買い物などの少額決済ではサインも暗証番号も求められないことが多いですが、これはレジの回転率などを考慮してサインレス決済が可能な上限額を決めているためです。
< コンビニでのサインレス決済上限額 > | |
サインレス決済が可能な上限額 | |
セブンイレブン | 10,000円 |
ファミリーマート | 3,999円 |
ローソン | 3,999円 |
ミニストップ | 9,999円 |
このため、サインレス決済ができる少額のお買い物についてはクレジットカードやデビットカードでもスピーディな支払いができるので非常に便利ですが、サインが必要な金額のお買い物になると手間が増えてしまうというデメリットがあります。
プリペイドカードの支払い方法
プリペイドカードはクレジットカードやデビットカードとは異なり、電子マネーのような決済方法と同じと考えてください。
- プリペイドカード:予め入金して積み立てておく形(前払い)の前払い決済のカード
プリペイドカードもクレジットカードやデビットカードと同じようにカードリーダーに通す必要はありますが、すでにカードに一定金額をチャージしているためサインの必要はありません。
金額の大きなお買い物にはその分の金額をチャージしておく必要があるので手間ではありますが、チャージした金額以上のお買い物をすることはできないので、使い過ぎ防止に向いていると考えることもできますね。
PayPayなどのスマートフォンを用いたキャッシュレス決済
PayPayを例にとって説明しますが、PayPayでは
- QRコードを読み取って決済する
- お店にバーコードを読み取ってもらい決済する
2種類の方法で支払いをすることができます。
実際にファミリーマートでPayPayで支払いをしてみましたが、バーコードを読み取ってもらうタイプの決済方法でした。
QRコードを用いた決済ではお店側がQRコードを表示する必要がありますが、バーコードを読み取るタイプの決済であればレジにあるスキャナーで対応できるため、バーコードスキャンによる決済が多くなるはずです。
PayPayを実際に使ってみてわかったクレジットカードとの違いやリスクPayPayはクレジットカードと銀行口座の両方に紐づけできる
ここでこの記事のタイトルにつながるわけですが、PayPayではクレジットカードと銀行口座の両方に紐づけして決済することが可能です。
- クレジットカードに紐づけする:PayPayでの支払いがクレジットで決済される
- 銀行口座と紐づけ=預金払い用口座と紐づけする:紐づけした口座からPayPayにチャージしてPayPay残高を利用して支払いする
つまり、クレジットカード決済をPayPayのバーコードスキャンで済ませることも可能だし、プリペイドカードのようにPayPayに紐づけた口座からチャージして使うことも可能です。
デビットカードのように即時決済することはできませんが、紐づけた口座からチャージして決済することができるので、必要な分だけ紐づけした口座から事前にチャージして決済すればほとんどデビットカードと同じになります。
PayPayを利用すればクレジットカードの機能も、プリペイドカードやデビットカードの機能もスマートフォンひとつに集約することができるということです。
プリペイドカードやデビットカードを新しく作らなくてもPayPayを使えば代用できるのは大きなメリットですね。
PayPayのチャージで使う銀行口座への紐づけ方法PayPay残高不足の場合はクレジット決済に切り替えるか、PayPay残高へのチャージを選ぶことが可能
PayPay残高を利用して支払いをおこなう際に、購入金額よりもPayPay残高の方が少ない場合はエラーコードが表示されます。
このエラーコードでは、
- PayPay残高へのチャージをして支払いする
- 他の支払い方法を選択する
を選ぶことができるようになっています。
他の支払い方法としてクレジットカード決済を選ぶことができるということです。
PayPay残高不足時の注意点
PayPayアプリのバージョン1.8.0以降にアップデートすることでPayPay残高不足時の決済方法を
- PayPay残高へチャージする
- 他の支払い方法を選択する
から選べるようになりました。
バージョン1.8.0よりも以前のバージョンの場合はPayPay残高不足になった場合は強制的にクレジット決済されてしまうので注意ください。
1分で簡単に設定完了!PayPayでオートチャージを設定する方法PayPayでは決済方法をすでに紐づけているため常にサインレス決済が可能
PayPayではPayPayに紐づけした銀行口座からチャージして支払いするか、紐づけしたクレジットカードで決済するかの選択肢しかありませんので、PayPayで支払いをする時点ですでに本人確認済みとなっています。
このため、PayPayでの支払いは常にサインレス決済となります。
少額決済はもちろんのこと、クレジットカードを使うかどうか迷うような数千円の支払いであってもサインレス決済になるためスピーディな支払いが可能になります。
これが最大のメリットなんじゃないかと思います。
PayPayでの支払いに対応する店舗は急速に増えていますので、ますますサインレスでのキャッシュレス決済が選びやすくなっていくのはとても便利ですよね。
財布を持たずに出かけてもお買い物の支払いはスマートフォンひとつあれば済んでしまうなんて、なんて身軽なんでしょうか!
ただし、現在はPayPayのクレジットカード利用上限額は変更されているため、30日間で5万円までにしか利用できなくなっています。
PayPayで問題視されていたクレジットカードの不正利用に対する対策のための処置ですが、あくまでも暫定的な処置となっているようなので利用上限額を気にすることなく利用できるようになるはずです。
PayPayの使い方まとめ
今回はクレジットカードやプリペイドカード、デビットカードの決済方法とスマートフォンを用いたキャッシュレス決済としてPayPayを参考に比較してみました。
カード決済では一定金額以上ではサインを求められるのに対して、PayPayであれば常にサインレス決済ができてしまう点など、スマートフォンを用いたキャッシュレス決済だからこそのメリットが見つけられました。
まだまだPayPayはキャッシュレス決済の手段としてはサービスが始まったばかりですし、暮らしの中での決済手段としては普及しきってはいませんが、機能面でのメリットはたくさんあります。
キャッシュレス決済の手段として定着していくのが自然の流れになるんじゃないでしょうか。
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